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LPレコードを最大限に生かす方法(その2) 反りを少なくする方法 中川 伸

 LPレコードは保存の方法が悪かったりすると反る場合があります。反った状態ではワウフラッターが出たり、トレースがうまく行かなかったりします。この反りを直す原理は、平らに矯正し、温度を60℃から65℃に上げて2時間くらい暖めることです。このような専用の機械も販売されていて、業務用には非常に良いのですが、一般の人が使うには高価かも知れません。また、一般の人は反ったレコードがそんなに多くはないと思いますので、ここでは安価に直す方法の紹介です。
 用意するもの、30cm×40cmの2mm厚のアルミニュウム板(保護フィルム付き)2枚、バイメタル方式の温度計、電気座布団2枚、厚手の両面テープ、ガムテープ 、Wクリップ4個から6個。  秋葉原ではシャーシ加工用に保護フィルムの付いた2mm厚アルミニュウム板が売られています。30cm×40cmのサイズにセンタ位置を出すよう写真左のように厚手の両面テープでガイドを貼ります。両面テープの片面のフィルムは剥がさないでおきます。アルミ板の保護フィルムはレコードを傷つけないよう内側にします。正確にWクリップで挟んだ後、以降はくりかえして挟むのが容易な様にガムテープで片側を貼ってちょうつがいのようにしておきます。これで平らにする準備はできました。
 次は温度を60℃〜65℃にする方法ですが、先ずは、温度計を用意しなくてはなりません。でも65℃が計れる温度計は一般的ではありません。そこで100円ショップで売られているバイメタル方式の温度計の目盛りを写真右のように30℃分だけ低くなるように取り付け方向を回転させて使います。バイメタル方式は直線性が良いのでこの程度なら回転させても問題ありません。アルコールや水銀柱の温度計は50℃くらいまでで、これを超えると破裂する可能性があるので使うのは危険です。
 この温度計を使用し、最初はレコードを入れないで、写真中央のように2枚の電気座布団の間に前記のアルミ板を入れて内部が適正温度になるよう繰り返し工夫をします。自動温度調整のあるものは低温火傷をしないように温度が上がらない可能性があります。毛布や扇風機や場合によってはスライダックなどを使い、色々試してみて下さい。内部温度が適正になることを確認した後に、LPレコードを入れて2時間ほど待って取り出します。季節や時間によって最適な設定は変わります。
 LPレコードの中には貴重なものもありますから、最初はありふれた盤で注意深くやってみましょう。くれぐれも自己責任でやるようにして下さい。  

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