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リズム、メロディー、ハーモニー 中川 伸

 手を叩いても、ひざを叩いても、何でも叩けばリズムは生まれます。このようにリズムは原始的であっても根源的な音楽要素です。リズムが心臓の鼓動、呼吸のリズム、歩くリズムなどの身体リズムに合うと、より快適なようです。これがメロディーとなると音程を持った音が、いろんな音階上を移動することで生まれます。
 音程は1オクターブを12音に割った半音単位が一般的ですが、アラビア音階には4分の1音単位もあります。また、ビブラート(音程の揺らぎ)や、ポルタメント(連続的に音程が移動する)というのもあります。ちなみに名曲は音階上で隣の音に移動するような2度進行が多いとも言われています。つまり、あまり音程が飛び跳ねないで滑らかな曲線を描く感じです。
 さらにハーモニーとなると少なくとも2つの異なった音程が混ざることで生まれます。基本的なデュエットの場合は主旋律の下に、純正調の周波数比でいえば5/6、平均律の周波数比でいえば0.8409の短3度か、長3度(同じく4/5と0.7937) か、完全4度(3/4と0.7492) か、完全5度(2/3と0.6674) か、完全8度(1/2と0.5)のいずれかの低い音で構成される旋律が多いです。勿論、このオクターブ下などもあり得ます。
 主旋律プラス伴奏という音楽構成に対し、2つ以上の異なったメロディーが絡み合うのを対位法とかポリフォニーとかいいます。よくオーディオでは「音の好み」とかいいますが、私の経験からすれば、対位法やポリフォニーが好きか嫌いかによって、ずいぶん音の好みに影響があります。
 2つのメロディーのどちらも聴いたり、あるいは、それらが絡み合うことで醸し出されるハーモニーの色合いなどを聴こうとすれば、分解能の高い音をどうしても要求します。逆に音楽の骨格を聴きたい人は、音が多少濁っていようとも、力のある方を選びます。刺激的な要素は好む人と、嫌う人がいたりします。
 簡単にいえばバッハが面白く聴けるか、そうでないかは「音の好み」に少なからず影響しています。

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