24bit/192kHz以上のPCMとDSDをCAPRICEで再生する | 中川 伸 |
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追記しました!USB経由でCAPRICEを鳴らしてみてのご報告です。使用OSはWindows Vista、使用プレーヤーはFoober2000です。
1)HifaceはUSBから同軸で、24bit/192kHzが動作することを確認。
2)Hiface EvoはUSBから同軸と光と、I2S はHDMI経由で24bit/192kHzが動作することを確認。
3)Monitor 01 USDはUSBから同軸と光で24bit/192kHzが動作することを確認。
4)UDIF7は同軸、I2S はHDMI経由で24bit/96kHzが動作することを確認。
CAPRICEにはノーマルタイプ(光か同軸のSPDIF信号用)と、I2Sタイプ(SPDIF信号に加えHDMIケーブルによるI2S信号用)と、DSDタイプ(HDMIケーブルによるDSD信号専用)があります。驚いたことはI2SタイプとDSDタイプを合わせた台数が30%を占めていることです。どのようなトランスポートと繋げているのかは分かりませんが、PS AudioのPWTとか、SDTrans192やUSB DUAL AUDIO基板などは使われています。おそらくその他のPCMはCDプレーヤーを改造し、DSDはSACDプレーヤーを改造して使われているものと思われます。因みにSONYのSCD-EX800をFIDELIXにて改造したらとっても良い結果が得られました。いずれも内部のDACチップへ送られるI2S信号か、DSD-raw信号を取り出し、CAPRICEへも送るようにすれば可能な筈です。
というのは、FIDELIXで製作したHDMIの送信基板も受信基板も意外なほどによく売れているからです。クロックや3端子レギュレータやOPアンプもよく売れているので技術的な探究心のある人たちの多さに実は驚いている次第です。そういったこともありますので、ここでハイレゾリューションのPCMとDSDをCAPRICEで再生する方法を私なりにまとめてみました。
先ずは音源ファイルですが無料のものも結構あり、以下のサイトなどからダウンロードができます。
http://www.2l.no/hires/index.html
http://www.acoust.rise.waseda.ac.jp/1bitcons/
http://music.e-onkyo.com/artist/m101210_R.asp
24bit/192kHzまでならSPDIFで、USB経由なら、HiFaceやHiFace EvoやMonitor 01 USD で再生ができます。192kHzを超えたサンプリング周波数や32bitデータだとI2S接続でないと正しくは動作しません。24bit/352.8kHzの再生は以下のSDTrans192を使えば可能です。
http://www.chiaki.cc/Transport/index.htm
DSDファイルはUSB DUAL AUDIO基板で再生でき、ファイル形式はDSDIFF の2.8MHzと5.6MHzです。これは同時に、PCMなら44.1kHz〜192kHzまでに対応しています。
http://fpga.cool.coocan.jp/wordpress/index.php/category/usb_audio/
これを動作させる再生ソフトはUSB DUAL AUDIO基板を購入すると提供されるPlayAudio.exeです。
DSDでの生録はKORGのMR-2で2.8MHzが可能です。これはなかなか優れた音質です。
http://www.korg.co.jp/Product/DRS/MR-2/
DSF形式やWSD形式のファイルは以下の無料ソフトを使ってDSDIFFに変換できます。
http://www.korguser.net/audiogate/jp/index.html
また、PCMのファイルを変換するには以下の無料ソフトが使えます。
http://www.voxengo.com/product/r8brain/
I2SやDSD信号を、HDMIケーブルを通じて送り出す基板と、受ける基板はFIDELIXが提供中です。
http://www.fidelix.jp/technology/I2S.html
CAPRICEのI2SとDSD仕様の使用例は以下にあります。
http://www.fidelix.jp/technology/monoraul.html
このようにCAPRICEは最新で最高性能のES9018を搭載していますが、これは32bit/500kHzサンプリングにまで対応しています。海外で384kHzサンプリングの再生に成功したという話は伝わってきております。ですからCAPRICEは実際に検証はしていませんが、384kHzサンプリングも動く可能性があると期待しております。クロックやOPアンプの性能を高めたこともあって、ダイナミックレンジは131dBが得られています。
CAPRICEで動作検証できたファイルをまとめてみますとDSDが2.8MHzと5.6MHz、PCMは44.1kHz〜192kHz間では32bitが、352.8kHzは24bitです。光接続でも、一般のTos Linkは15Mbpsですが、裏メニューに相当する25Mbpsの選別品を使うことで24bit/192kHz の動作を確認しております。この選別デバイスは2個セットが1,100円でのご提供ということになりました。因みに送り出しのデバイスは50Mbps のGP1FAV55TK0Fですが、残念ながら製造中止になってしまったようです。
http://pdf1.alldatasheet.jp/datasheet-pdf/view/412607/SHARP/GP1FAV55TK0F.html
このようなハイレゾリューションとDSDにまで対応するDACはCAPRICE以外で殆ど見当たらないほどの高性能ぶりですが、それを10万円台という破格で提供中です。最先端のデジタルオーディオ技術に触れてみるのも色んな発見が有ってなかなか興味深いです。FIDELIXは今後においても技術的な面白さを追求し、その情報を提供できればと考えております。20011年4月30日