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I2Sと、I2Sもどきと、 S/PDIFについて 中川 伸

またまたの追記ですが、I2Sには主に5Vと3.3Vの信号があります。5V信号をそのままDS90LV047に入れると不都合が起こるので、こういった場合は3.3Vに変換してから入れます。このレベルシフト用にはTC74LCX08Fを送り出し基板の3.3Vの電源で使うと上手く行きます。TC74LCX08Fは電源電圧以上の入力信号が加わっても大丈夫な設計になっています。1,4,10,13番ピンは3.3Vに接続しての使用です。ちなみに、オペラなどにはとっても便利な25連奏のPD-F25Aは5V信号で、内部IC(CXD2529Q)の50と51番はLRCK、52と53番はSDOUT、54と55番はBCKなので、I2S信号が取り出せます。音の良いCDPを多連奏に改造するよりも、多連奏CDPの音を良くする方が私にとってはずっと簡単なので、この際、便利でありながらの高音質化を極めたいと思っています。
お詫び!PD-F25Aの50と51番はLRCK、52と53番はSDOUT、54と55番はBCKと書きましたが、I2S信号に似てはいるものの、なぜか高い周波数で動いていて、I2S信号ではないので取り出せませんでした。しかし、光出力素子は13.2Mb/s品から50Mb/s品に交換しましたら、情報量が増えたことに驚きました。どちらもシャープ製で同サイズです。
http://sharp-world.com/products/device/lineup/data/pdf/datasheet/gp1fav55tk_e.pdf

  追記ですが、以下の写真のものが出来てきました。I2S-LVDS-HDMIとHDMI-LVDS-ISOLATOR-I2Sです。入手をご希望の方はご連絡をお願いします。価格は送り出し側(写真上)が5000円、受け側(写真下)が10000円になります。いずれも送料込みで、ケーブルは付属いたしません。なお、受け側の基板はCAPRICE内部に取り付けが可能となっております。

   I2S(The Inter-IC Sound Bus)は正しくはアイスケアエスと読み、2は小さく上に書きますが、書けない場合は普通にI2Sと書き、アイツーエスと読んでも良いようです。詳細は以下にあります。
http://www.nxp.com/acrobat_download2/various/I2SBUS.pdf
デジタルオーディオ機器の内部はI2SかI2Sもどき信号で動作をしています。分かり易く言えば、第1の信号は送るタイミングを決める手拍子に相当し、第2の信号はそれに合わせ、たとえば32桁までの0か1かを示し、第3の信号はその32桁までの数列が今は右チャンネルか左チャンネルかを指定する計3信号から成り立っています。この3信号をそのまま外部に出すと扱いにくいので、1本にまとめる工夫をしたものがソニーとフィリップスで決めたS/PDIF信号です。これには光とコアキシャル(同軸)の信号形式があり、現在は24bitで192kHzサンプリングにまで対応しています。これらは受け側で、再びI2SかI2Sもどき信号に直して使います。
それなら、I2S信号のまま送り、それを受ければ、よりストレートになって音質向上が行えるのでは?と思うのはもっともです。最近になってそういった動きが活発になってきました。映像の世界では元々RGBの3原色ですが、これを1本のコンポジット信号にして送り、再びRGBに戻して発色させます。しかし、劣化があるということで画質優先ならRGBのまま3信号を送りますから、I2SはRGBと似ています。そこでCAPRICEではI2S信号も受けられるような検討をしていますが、実はそれほど簡単ではないのです。
そもそもI2S信号はやや特殊な送り方をします。最初に前のデータのLSB、そして次のデータのMSBを、そして順番に小さい桁を送ります。頭の1bitだけは、異なった信号になっていますが、なぜそうなったのかは分かりません。当時のデバイスのスピードや技術の都合があったのでしょう。そこで、食い込まない素直なI2Sもどき信号が使われることがあり、この中には右詰めと左詰めがあります。左詰めは問題が少ないのですが、右詰めは何bit用かを指定する必要があります。たとえば左詰めなら0.654321と0.6543210000のようなもので、実質的には同じです。右詰めは最大桁数6桁における654321とか最大桁数10桁における6543210000とかを指定するようなものです。こうしてみると左詰めの方が確かに合理的です。
さて、信号を外に出すとなればこのI2Sもどき信号は標準語ではなく、いろんな方言があるので厄介です。その説明の前にES9018を使ったDACであるCAPRICEの説明ですが、I2S信号またはDSD信号が存在すれば、それを優先的に受けます。I2S信号とDSD信号は 自動判別しますが、入力ピンは異なります。CAPRICEでは、I2S信号はDACチップにある8本のDATA信号のうちDATA2,3,4,5を並列にしたものが2チャンネルの SDATAになり、2チャンネルのDSD信号はDATA1,3,5,7がLチャンネル、DATA2,4,6,8がR チャンネルになります。ですからDSD用には基板を少しだけ加工しなくてはなりませんし、加工をすると元に戻すのはけっこう面倒です。
I2S信号またはDSD信号が無い場合は自動的にS/PDIF入力が選択され、CAPRICE ではロータ リーSWまたはリモコンで設定されたDATA6,7,8のうちの1つが選択されます。COAX-1とTOS-1はロータリーSWで強制的に選択されますが、COAX-2 or TOS-2の ポジションではリモコンの1ボタンでCOAX-1、リモコンの2ボタンでCOAX-2 or TOS-2で(COAX かTOSは後面スイッチで選択)、リモコンの3ボタンでTOS-1になります。
S/PDIFやI2Sにはちゃんとした規定があるので、特に右詰めや左詰めの指定をする必要はありません。また、CAPRICE はI2Sなら32bitまでは自動で対応します。しかし、トランスポートに使う機器を改造してI2SやI2Sもどき信号を引っ張り出す場合は、I2Sもどきの素直な左詰めや右詰めで送ることもあります。信号はI2Sに似ていてもI2Sもどき信号は方言なので互換性がありません。このようなトランスポートを使用する場合でも底面のディップスイッチで選択可能なので、CAPRICEは殆どの条件で問題は生じないと思います。
少しだけややこしい右詰めも16,20,24.32bitが底面のディップスイッチで対応可能です。そもそもI2Sは32bit/192kHzや24bit/352.8kHzサンプリングの再生を目指したものですが、I2SやI2Sもどきを使うことで、音質が向上する可能性が出てきました。I2SとS/PDIF は相互に移行して問題なく使えますが、DSDとS/PDIF とを相互に移行するのは非常に面倒なので専用機として割り切る必要があります。なお、DSD フォーマットであるSACDの新譜は減少傾向にあります。
追加ですが、I2SからHDMIケーブルでI2S伝送をする回路を発表しましたが、この基板もパターンの設計が終わりましたので近日中に出来てきます。御希望の方には配布させていただきますので、詳細が決まりましたならこのページにて追加を致します。(2010年4月25日)

        
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