クロックのジッターの測定方法その2 | 中川 伸 |
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前回はジッターの測定信号をCDに焼くところまで書きました。そしてAudio PrecisionのSYS-2722があるなら誰もがジッター測定できるのですが、430万円ほどしますので、おいそれとは行きません。そこで誰もがもっと安価に測定ができないかとあれこれやってみました。以下の図をご覧になってください。まあまあSYS-2722に迫っているではありませんか?
測定条件は、テストCDをパイオニアの25連奏のクロック交換したもので再生し、CAPRICEに光で入れました。CAPRICEのバランス出力の2番だけを使ったアンバランス信号をE-MU 0404 Second Edition(24/192kに対応)のサウンドカードに入れましたが、カードの期待以上の高性能さに少しは驚きました。PCはフルサイズのカードが入るなら何でも良いでしょう。見方ですが、等間隔でいくつもあるのは229Hzの高調波なので大して気にしなくて構いません。それ以外のところにあるのは何らかのスイッチングノイズです。これも気にしなくて良いでしょう。あくまでもスカートの広がり方とバックグラウンドノイズを注視しましょう。
使った解析ソフトは私が使い慣れているWaveSpecrta1.40というフリーソフトです。重要な設定は窓関数で、Blackman-Harris 7 Teamにすると良いでしょう。後は横軸を7k〜15kとか、縦軸を0dB〜-160dBとか、11.025kHzが自動で0dBになるAUTOに統一すると比較はしやすいでしょう。これで研究熱心なアマチュアでもジッター測定と、比較ができるようになりました。今後はジッターについての正しい認識が広まることでしょう。なお、この測定方法は使うのも発表するのも自由ですが、できればこのページを参考にしたと、紹介して頂くとありがたいです。(2010年10月13日)