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STACCATOというエレクトロスタティック型ヘッドフォン用のドライブアンプを作りました。その2(新製品\168,000)。 中川 伸

スタックスの現行機種であるイヤースピーカ5種類が揃いました。試聴記事の前に重視したポイントについて述べたいと思います。私は、和声が好きなので、主旋律と絡み合うコントラバスやエレキベースといった低音楽器のメロディーも好んで聴いています。ここで重要なのはコントラバスやエレキベースを弾く瞬間にプンという音が出ますが、それによる音程の聞きやすさは非常に重要です。

ここではジャック・ルーシェトリオのバッハの前奏曲6番です。ジャックルーシェのはYouTube 楽譜のあるのはYouTubeで聴いてみてください。次から次へと変わり行くコード進行が何とも素晴らしいです。また、これはピアノとベースの和声+ドラムスなので音の比較にも向いた音源です。 もう一つは私のネイティブである日本語の女性ボーカルで、由紀さおりや森山良子や岩崎宏美や五輪真弓といったのが好きですが、今回は岩崎宏美の中で1番好きな花散里です。チェンバロで始まる編曲が実に見事です。

さて009と009Sのグループと、L300 、L500MK2 、L700MK2のグループでは明確な違いがあります。前者はコントラバスやエレキベースを弾いた瞬間の音がよく出ます。そしてその明瞭度が高いので音程感が聞き取りやすいのです。ピアノの左手領域のフェルトの硬さの感じもよく出ています。そして、音に腰の強さがあります。このようなヘッドホンは他に記憶が無いです。

そしてLシリーズの低音はダイナミック型の良くできたヘッドホンあたりかなと思います。ピアノのハンマーのフェルトを少し柔らかくしたみたいな感じでエッジがその分だけ甘くてソフトです。 そして、009と009Sの違いは後者の方が、口の動きが分かり易い感じです。つまりマイクロホンが少し近寄ったかのような印象で、細かい音が聞き取りやすくなります。 Lシリーズの中で最もコントラバスのエッジが聞き取りやすいのはL700MK2です。そしてボーカルのマイクの距離感もこの3つの中ではL700MK2が1番近い感じになります。 L300は低音がよく出ますが、質はソフトな感じです。マイクとの距離も少し遠い目なので全体にマイルドな感じにはなると思います。プログラムソースや装置との相性によっては、これが最も聴き易い場合もあるでしょう。

驚くべきは\40,000という価格で、とてつもないコストパフォーマンスです。 L500MK2は700MK2と300の中間です。5機種を通して、できるだけ細かい音までを厳密に聴きたいと思えば高い順、ゆったりとリラックスしてあまり神経質に聴きたくなければ逆順になるので、よくできたラインアップだと思います。 コンデンサー型ヘッドホンの最大の特徴は、強調感のない中高域で爽やかで透明で親和性が有るので疲れないことだと思います。これらは5機種全てに共通しているので、その意味でも良いラインナップだと思います。 聴く前は私なりの特に推奨するものが有るかと思っていましたが、聴いてみると予算と重さと好みの傾向で、どれを選んでも失敗は無いと思いました。

5年位前の展示会の時は丸いタイプ(もしかすると、SR-007)ではかすかな空洞共鳴音を感じ、Lシリーズではそれを感じなかった記憶がありました。今回のSR009や009Sは空洞共鳴音を感じませんでした。 ただ、007や009は重いので物を組み立てる作業中などに、このヘッドフォンを長時間使っていると首にはそれなりの負担がかかります。前かがみにならなければ大丈夫だと思いますが、その点は覚悟が要るかも知れません。

 MDR-CD3000 HD800 K1000 MDR-SA5000 MDR-CD900ST MDR-1A
 

音楽を録音すると、そのテープがマスターになります。マスターテープは国境を越えない不文律があるそうです。つまり録音した国で発売されたレコードがオリジナル盤と言えそうです。 マスターテープをコピーしたサブマスターを他の国に送っていましたが、それでは音質が落ちると云うことで、スタンパーにして送っていたレコード会社があります。フィリップスなどは早くからこのようにして世界共通の音質にしていました。 見本盤はレコード会社が音楽評論家に無料で配るほぼファーストプレスです。また音楽評論家は一度しっかりと聞くそうです。ある音楽評論家と話をしましたが、招待券が送られてきた演奏後の楽屋で「2楽章の初めはどうでしたか?」などと聞かれるそうです。そこでしっかりと答えなくてはいけないので、真剣に聞くそうです。 すなわち今回使用した岩崎宏美の見本盤は、オリジナル盤のファーストプレスなので非常に状態が良いといえそうです。(2020年3月14日)

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