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トーンアームとターンテーブル3(MITCHAKU-Zの誕生)

 トーンアームに密着合体する世界初のヘッドシェル
 トーンアームとターンテーブル1
 MITCHAKUヘッドシェルとセラミックなどのバリエーション
 トーンアームとターンテーブル2 (曲がったアームの動作)

お知らせ FIDELIX製ヘッドシェルのMITCHAKU-A/S/Zの3機種がオーディオアクセサリー銘機賞2019の栄えある特別賞を頂きました。

そもそもは写真のように曲ったアームとピュアストレートアームを作って聴き比べたのが0 SideForceの始まりです。当初は両方を作ってユーザが選択できる予定でしたが、その必要は全く無いという結論になりました。

セラミックのヘッドシェルを作ることになり、その構造から曲がったものを戻すのを作れることに気が付いて写真のようなヘッドシェルMITCHAKU-0をつくりました。ところがこれだとアームを後方に約33mm下げなくてはなりません。この制限のあるプレイヤーはまあまあ多いと思います。そこで、下げなくても良い構造を考えたら第一の方法としてアームの外側にカートリッジを設置する方法です。

この方法だと普通のアームならほぼ良さそうですがテクニクスのSL-1200シリーズ等はアームが最後の溝まで動いてくれません。またスタビライザーを使う場合には当たってしまう可能性があります。そういう場合も想定して、180度回転させれば使えるような準備も実はしていました。その写真がカートリッジを内周側に設置した写真です。

世の中にはいろんな角度のアームがありますので、それらに合わせられるよう、カートリッジ取り付け用の二本の長穴はいくらか穴の幅を広めにしてありますので角度をある程度は斜めに取り付けられるようになっています。写真の例では有効長が197ミリメートルにしてカートリッジのピン側はしっかりとアームの支点に向けることができています。この構造は口金とカートリッジが短い距離でシンプルに結合するのでMITCHAKU構造と相まってとても強固であると同時に、共振も起こりにくいです。以下はターンテーブル中心とアーム中心の距離から推奨アンダーハングを計算してグラフにしたものですが、±3o程度に入っていれば良いでしょう。

MITCHAKU-Zと名付けた理由は、シェルリード線の形がZ形になるからです。この線材は、PCOCCAというこだわったものです。板部分は硬質アルミの4o厚なのでしっかりしています。ちなみに重量はリード線込みで16gですが、有効長が短くなるので、等価質量は14g相当に減ると考えて良いでしょう。デジタル針圧計を使用するのが前提ですが、もしも、カウンターウエイトの目盛りで合わすなら15%ほど低めで合うと思います。

トラッキングエラーよりも大切な要素が有ることを聴いて頂きたくて作りました。価格は13,500円(税抜き送料別)です。これで0 SideForceの真価に近づくと思いますし、DJをやる人にとってはスクラッチで音が飛びにくいそうです(0 SideForce自体はスクラッチに向きません)。

0 SideForceは1.01ポイントと名付けた軸受と軸受の下20mmの点と針先の3点による安定構造です。POINT ONEで有名な英国のLEAK社が古くに考案し、それを知って加藤研究所やスタックスやサテン音響も作りました。オーディオ愛好家である大沢久司氏もこの方法で作っています。なぜ普及しないのかと言えば、一般の人が手で持ったときにガタを感じるからです。でも演奏状態に入ればガタの無い極めて安定で明確な動作をします。誤解を恐れるあまりに避けられている構造といえるでしょうか?なお、0 SideForceはステンレスパイプと宝石軸受による強固な保持力も持っているので、カートリッジの本領を発揮しやすいことでしょう。

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(2018年9月8日)

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